年末年始にTEAC AI-501DAで聴く

以前から気にはなっていたのですが、発売から2年余り経過したTEACのUSB-DACアンプAI-501DA(Black)を入手して、我が家のメインスピーカであるSONY SS-NA2ESとの組み合わせで年末年始に音楽を楽しみましたので、この場を借りてレポートさせていただきます。もう次の製品がリリースされてもおかしくないこの時期に今更という感はありますが、想像以上の出来に驚きでしたので。
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DSDには対応していませんが、リニアPCMの光デジタル入力96kHz/24bit(2系統)、同軸デジタル入力192kHz/24bit(1系統)、アナログLINE入力(2系統)、USB-PC入力192kHz/32bit(1系統)の計6入力。これら入力はリモコンで切替可能。電源ON/OFF以外の操作はリモコンで操作可能です。唯一の難点は、リモコンボタン一押しでの音量変化(+/-)が大きすぎて、細かな音量調節がリモコンではできないことです。ファームウェアの書き換え等で改良できれば操作性については完璧なのですが。。。
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メーカーホームページの製品紹介でも使用パーツ等の解説がありますが、トロイダル電源トランスはDAC部分への電源供給を担っています。スピーカを駆動するパワーアンプ部は私の入手したモデルでは下記写真の通り、「ANAVIEW」の記述があるモジュールが搭載されていました。本機のサイズ・重量や後述する消費電力の少なさから推察するに、パワーアンプの電源はスイッチング電源方式のようです。
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これはABLETEC社のパワーアンプモジュールと同等製品と推察されます。Webに公開されているモジュール仕様を読むと、これが意外に優れモノであることが垣間見えます。具体的には、
(1) 残留雑音が小さい(Typ. 20μV A-weighted@20Hz~20kHz)
(2) 高調波歪特性が素直(4Ω両CH駆動~50W、0.04%以下@100Hz~6.7kHz)
(3) 低出力インピーダンス(Typ. 3mΩ@100Hz、これは配線やケーブル自体の抵抗が支配的なレベル)
(4) DCアンプ構成
AI-501DAではプリアンプ(能動アンプ)がこのパワーアンプモジュールの前段に入っていないためか、ボリュームを最大に上げても残留雑音(サーっという雑音)の上昇が小さいです。そのため実用的な使用状態でのSN比が良好なこともこのアンプの、あまり他では宣伝されていない特徴だと思います。回路構成上の工夫として、L-CHとR-CHとで位相を反転させることによって、通常の音楽信号での電源の+/-側負荷の分散を図っている点が挙げられます。スピーカ出力で片CHの位相は逆転されるので元に戻るのですが、ちょっとした工夫で実用上の特性を向上させることができるという訳です。

本機のスピーカ端子の残留雑音のFFT解析例を以下に示します。
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残留雑音はデジタルテスターのAC電圧モードでの測定で約20~40μV、FFTでの計測値からは約86μV(いずれも聴感補正フィルタなしでの値)。電源周波数50Hzの高調波成分も少なく抑えられており、スイッチング電源をパワーアンプに使うのも実は悪くない、と感じました。

なお、本機で特筆すべきは消費電力・発熱の少なさでしょう。デジタルアンプは一般にアナログアンプに比べ消費電力が少ないのが特徴ですが、無音時の消費電力では、ONKYO A-7VLの30数W、同じくONKYOのCR-D2の20数Wに比べ、AI-501DAは10W程度と更に省電力となっています。長時間ガラス扉のついたラックに入れていても発熱が全く気になりません。

音質は客観的評価が難しいものですが、私がこれまで使ってきたONKYOのA-7VLと比較しても、低域・重低域の迫力・弾力感でAI-501DAの方が勝っていると感じられました。電源ON後の時間経過に対してもAI-501DAは音質の変化が少ないように感じます。年末の紅白歌合戦を本機とSS-NA2ESで友人家族と一緒に聴きましたが、彼曰く「最近聴いたマークレビンソンのアンプ(で構成される高級ステレオシステム)の感動に匹敵する」とのこと。私自身はそのような高級機とは無縁ですが、本機は真面目に作られており、省エネで単品コンポの音質を備えており、値段も考慮するとよくできたアンプだと思います。デスクトップ・オーディオ用だけではもったいない気がします。

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